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雑記:2006年11月
[2006-11-29] 訃報
エルコンドルパサーのオーナーである渡邊隆氏の父、喜八郎氏が26日の朝、胃がんのため逝去されました。享年86歳でした。謹んでご冥福をお祈りします。
プレストウコウの馬主、渡辺喜八郎氏が死去
26日、77年の菊花賞馬プレストウコウなどの馬主として知られる渡辺喜八郎氏が、胃ガンのため死去したことがわかった。84歳だった。
渡辺氏は元都トラック協会常任理事、元都馬主会副会長理事。馬主としては過去にプレストウコウ(77年菊花賞)、トウコウエルザ(74年オークス)、ホスピタリテイ(82年セントライト記念)、ワカタイショウ(90年中山大障害・秋)などの活躍馬を所有した。長男の隆氏は、エルコンドルパサー(サンクルー大賞典-仏G1、ジャパンC-GI)、オフサイドトラップ(天皇賞・秋-GI)らの馬主。
葬儀は29日正午、築地本願寺第二伝道会館(中央区築地3-15-1)で執り行われる。喪主は長男の隆氏。
告別式は今日のお昼。訃報を知ったのが12時を回っていたため少し迷いましたが、恵比寿から築地は日比谷線で一本ですし、隆氏とはわずかながら面識があるので出席することに。ギリギリ御焼香に間に合いました。参列者は100人以上で、供花・供物の名札には内外の競馬関係者多数と中曽根元総理をはじめとする議員、トルシエ監督、大手銀行頭取といった名前が並び、喜八郎氏の顔の広さが伺えました。
今年はソングオブウインドが菊花賞を制しましたが、喜八郎氏の所有馬が初めて八大競走を勝ったのも菊花賞(プレストウコウ)。そしてアロンダイトがジャパンカップダートを勝つのを見届けるかのように、翌朝永眠。亡くなったことは残念ですが、心残りは少なかったと信じたいです。
[2006-11-28] 今週はステイヤーズステークスだYO
※mixiより転載
3600mという平地最長距離のこのレース、長丁場独特の駆け引きは鞍上の腕の見せ所でもあります。スタミナ自慢の勢ぞろい。しかしステイヤーの資質とはただスタミナがあればよいわけではなく・・・。
俺は時計の目安として1ハロン(200m)の平均ラップ12秒を基準値にしています。1000mなら1分、2000mなら2分、3000mなら3分となりますが、2400mを境に12秒を切るのが難しくなります。2400mの目安は2分24秒、レコードは2分22秒1。2500m以上のレースでハロン平均12秒を切ったのは一昨年の有馬記念(2分29秒5)だけです。今年の菊花賞はレースレコードで決着しましたが、3000mの基準値3分から遅れること2秒7。3200mのレコードは春の天皇賞でディープインパクトが叩き出した3分13秒4で基準値プラス1秒4と逆転現象が起こっています。さすがといえばさすが。
そしてステイヤーズステークス。基準値は3分36秒ですが、リレーでもやらない限りこんな時計絶対に出ません(ネーハイシーザーとサイレンススズカが組んだら面白いだろな)。おおむね基準値プラス10秒前後、今年で40回を数えますが3分45秒を切ったのが5回しかありません。もっとも競馬はタイムトライアルではありませんから、時計を絶対視するのは危険です。12年前、それを痛感しました。
1991年にドクタースパートの記録を1秒5塗り替えたメイショウビトリアの3分44秒1は今から見てもかなりの好時計です。その3年後、ナリタブライアンの三冠達成の引き立て役となった1頭のトニービン産駒が出走してきました。菊花賞でもまだ距離が足りなかったその馬の名はエアダブリン。今なお、純粋にスタミナの量だけであれば彼を超える馬はいないのではと思っています。
この年のステイヤーズステークスはまさにエアダブリンのためにありました。逃げたダイゴウソウルのペースは前半1000m通過が59秒3という中距離戦並みのラップ。二週目に入ってさすがにラップが落ちましたが、変わって先頭に立ったシュアリーウィンがまた加速。これを苦も無く追走し押し切ったエアダブリンのタイムは3分41秒6というとんでもないものでした。
1200mラップを見ると、ちょうどセイウンスカイやアドマイヤメインが菊花賞で作り出した流れを3ハロン大きくしたような感じですね。8月に37年間続いたタケシバオーのダート1700mのレコードが塗り替えられましたが、このレースに出るメンバーの中でこんな玉砕的な逃げを打つ(打てる)馬はほとんどいないでしょうから、この記録が抜かれることはないと思います。
前半1200m 12.9-11.7-11.9-11.4-11.4-11.9 71.2 中盤1200m 12.2-13.0-12.7-13.1-13.7-12.9 77.6 後半1200m 11.4-11.6-12.5-12.4-12.4-12.5 72.8
この超絶レコードを見てすっかりエアダブリンを信じきった俺は、次のダイヤモンドステークスで生涯最初で最後の大勝負・・・単勝1点に学費全部突っ込みました。1.4倍の人気に答え見事勝ってはくれましたが、こういう胃がヒリヒリする思いはもういいです(笑)。続く春の天皇賞ではナリタブライアンの故障によりエアダブリンが一番人気に支持されましたが、一週目のスタンド前で引っ掛かり、最後の伸びを欠いて5着に沈みました。
天皇賞を勝ったのはライスシャワー。2着ステージチャンプ、3着ハギノリアルキングまでがリアルシャダイ産駒で血の力を思い知ると同時に、ステイヤーの資質には折り合いの良さが不可欠であると知りました。その後エアダブリンは宝塚記念でダンツシアトルのレコードの3着となり(ダンツシアトルと2着タイキブリザードがともにシアトルスルー産駒だったのも興味深かった)、また生涯掲示板を外したこともありません。間違いなく能力は一流馬のそれでスタミナも豊富でしたが“純血種のステイヤー”ではなかったのでしょう。最大のチャンスに見えた春の天皇賞が、純血ステイヤー向けの流れになってしまったこと、その対応を教え込まれていなかったことがエアダブリンの不運だったような気がします。引退後は種牡馬入りし、50万円という種付け料の安さでファーストシーズンから4年で632頭と内国産としてはかなり恵まれた状況でしたが、目立った成績を挙げられなかったため現在は韓国で第二の種牡馬生活を送っています。
エルコンドルパサーの種牡馬生活はわずか3年でしたが、448頭に種付けし(参考)、うち303頭が血統登録しました。その中から2頭もG1ホースを送り出せたのは本当によかったと思います。繁殖牝馬に恵まれたからといって必ず名馬を出せるとは限らないのが現実ですから。
果たしてトウカイトリックのスタミナ容量はエアダブリン級とみています。ひょっとしたら12年前のダイゴウソウルのようなな逃げを打ってくれるんじゃないだろうか?ひょっとしたら最後まで持っちゃうんじゃないか?そんな期待が少々。父内国産重賞中日新聞杯、向こう流しで全馬の父の名を呼ぶ実況も今年で最後。グランリーオはこっちに出て欲しかったなあ。
[2006-11-23~26] ジャパンカップ祭り
祭りの様子は「俺の屍を超えて行け───府中より愛を込めて」をご覧下さい。
[2006-11-22] いざジャパンカップダート
明日から府中泊り込みという大学生みたいなことをやる関係で、今日のうちに書きなぐっておきます。
一刀両断~アロンダイト~
円卓の騎士のひとり、ランスロット卿の名剣にその名を由来するアロンダイト(aroundight)。デビュー前から一部(産駒スレ)では翌年のダービー馬を期待する声もあった素質馬でしたが、デビューからの芝2戦は目を覆うような惨敗。その後じっくり立て直し、4ヶ月ぶりの復帰戦で見ごたえ十分の末脚で3着すると、その後準オープンまで破竹の4連勝。ヴァーミリアンやサカラートなどダートの猛者がステーブルメイトにいる関係でトパーズステークスや浦和記念という選択肢もあったのですが、なんとかJCダートの出走に漕ぎ着けました。特に前走は初めての控える競馬で折り合いを欠きながらも35秒5という末脚を繰り出しています。死角を探すとすればダート2100mの持ち時計が2分13秒台という点ですが、1800mを51秒台で乗り切ってますのでペース次第でもっと詰めることは可能でしょう。
母キャサリーンパーの産駒は全姉となるクリソプレーズ(現役、3勝)をはじめコンスタントに活躍していますが、あまり好調期間が長続きするタイプはいません。それだけにアロンダイトの未勝利から準オープンまでの4連勝は特筆モノなのですが、放牧こそないものの間隔を十分取り、馬の成長にあわせてレースを使ってきたのが功を奏しているのでしょう。ダートは5戦4勝3着1回(3着時の勝ち馬はエルっ仔バンブーワールド、こちらの復活にも期待したいところ)で逃げてよし、差してよしの自在脚質に加え東京芝2100mは2戦2勝と絶好の条件ですが、気になるのは馬体重。他馬と接触しても当たり負けしないパワーを支える540kgの雄大な馬体は、逆に脚元の負担にもなり、仕上げの慎重さも要求されます。また瞬間的な加速には不利となるでしょう。前走銀蹄ステークスは538kgでそれでもデビュー以来最低体重。これを維持することが重要かと思います。
もうひとつ、こちらのほうが問題なのですが、4勝すべての手綱を握る鞍上後藤の存在です。彼自身アロンダイトを高く評価しているのはわかるのですが、これまでとは桁違いのメンバーによるフルゲート16頭、一瞬の判断ミスが致命的になります。
深紅のエース~ヴァーミリアン~
2004年12月、記念すべきエルコンドルパサー産駒初の重賞制覇。2005年秋、ダートに路線変更後2連勝で浦和記念奪取。年の瀬が近づくとヴァーミリアンの調子は上がるのでしょうか。今年はダイオライト記念でパーソナルラッシュ以下に6馬身という大差で圧勝し念願のG1制覇も目前と思われた矢先、東海ステークスでまさかの殿負け。後日、レース前から虫歯を患いカイバ食いが落ちていたことやレース中に心房細動を発症していたことが敗因として明らかになりましたが、帝王賞やJBCなどの参戦プランは白紙となってしまいました。正直よくぞここに間に合ってくれたという思いです。
アジュディミツオーとカネヒキリの両トップ不在の今回、ダイオライト記念時の状態であれば圧勝してもおかしくないのですが、かつては栗東坂路でベスト10の常連だった調教の鬼も帰厩後は格下馬にも先着を許すなど明らかに精彩を欠いており、専門各誌の評価も芳しくありません。
血統に関しては今さら取り上げるまでもありませんが、母スカーレットレディの仔はサカラート(父アフリート)は重賞3勝で京都ダ1800mのレコードホルダー、スカーレットベル(父エリシオ)もダートで5勝を挙げるなど、父を違えど抜群のダート適性を見せています。ただ、好調不調の波がはっきりしているのが気になるところですが。近親には今をときめくダイワメジャーが。
鞍上はルメール。大一番での信頼性はすでにペリエ以上ではないかと思いますが、ダートではどうでしょう?気難しいヴァーミリアンですがフェブラリーステークスで一度手綱を握った経験があるのは好材料でしょう。ただ当時と今とで状態に差がありますから、なんとか馬とケンカしないことを祈ります。その気になればハナを切って最後まで押し切るだけの力がヴァーミリアンにはあるはず、うまく流れに乗れば・・・。
京都もエルっ仔祭り~アペリティフ、イースター、パッシングマーク~
菊花賞時の府中同様、JCの裏にあたる京都のメインにもエルっ仔が出走します。土曜京阪杯のイースター、日曜アンドロメダステークスのアペリティフとパッシングマークです。
休養明け以来中1週の競馬が続くイースターは2着、4着、3着とコンスタントに上位に食い込んでいるものの道中やや掛かる仕草を見せ最後のツメを欠いています。斤量や展開が不利だったわけでもなく、これはもう距離に原因を求めるしかなさそうです。1800m~2000mから一気の距離短縮で流れに戸惑う可能性はありますが、メンバーに生粋のスプリンターは見当たらず、6ハロン戦でもあまりペースは速くならないかもしれません。無理に抑えず馬の気任せに走らせたほうが結果はついてくる気がします。
アンドロメダステークスには菊花賞組の2頭が参戦。2着となった京都新聞杯と同じコース&距離のアペリティフはハンデも54kgと思ったより恵まれましたが鞍上が幸に乗り変わったのはちょっとマイナス。52kgと最軽量のパッシングマーク、秋はいいところなしなので、ここを使ったら一度じっくり立て直したほうがいいかもしれません。強敵は同じく菊花賞組のアクシオンと復調したペールギュント。またJCの裏ですから、ブラックタイドは兄として落とせないところ?
その他のエルっ仔は土曜セレブレイションカップにクイックセイコー、與杼特別にゼンノトレヴィと昨年末脅威の3連闘が光るビッグジェム。日曜のオリエンタル賞とアプローズ賞にシルクタイガー、シャングリラ賞のディスパーロは鞍上デットーリ。
日本念願のパート1入りについて
表面的な開放政策のおかげでいちおうICSC基準をクリアしたというのが本質で、実質的な変化は何もなくハンディキャッパーの悩みが増えるくらいのものでしょう。パート2のままでも恐らく香港カップのほうが今後も出走馬は集まるでしょうし。ネットやら何やらで10年前と比べても世界の競馬の動向についてはJRAの中の人が思ってる以上にみなさん敏感になってます。ファンに限らず、日本人に限らず。
[2006-11-21] いざジャパンカップ
ディープインパクトは凱旋門賞後じっくり調整ができたようで調教の動きは抜群です。陣営も名誉回復に燃えていることでしょうし最有力なのは間違いないでしょう。ただ凱旋門賞での負け方がディープインパクトも“普通の馬”であることを露呈したように思えます。他の陣営がこれまでのように最初から白旗を揚げるようなことはないのでは。ローテーションが気になるウィジャボードですがBCが楽勝だっただけにそれほど疲れがあるようには見えず、去年並みに走れたら勝てるのではないかと思います。5着とはいえレコード決着からコンマ3秒ですし。ただ、ハーツクライが去年並みに走ったらやっぱり負けちゃうわけで、同じ5歳同士どこまで力が発揮できるのかの見極めが大事ですね。橋口師がハーツクライがノド鳴り持ちであることをカミングアウトしたのが評価されてるようですが、実際レースへの影響はないにしても負けたときの言い訳にしたくないというのは本来こういう情報をリリースしたら事前も事後も同じじゃないかという気がするんですが。これもディープの騒動が引き起こしたギミックなんでしょうね。もう一頭の外国馬、フリードニアが不気味です。あくまでも現地基準ですが高速決着も苦にしないようですし、何しろフレッシュですし。同じ3歳でもメイショウサムソンはそろそろお釣りがないんじゃないかと思います。
[2006-11-19] このままじゃダメジャー
と憤慨していたのかどうか定かではありませんが、ダイワメジャーが去年とはまるで別馬の強さになってますな。
- ダイワメジャー横綱相撲で重賞3連勝
- ダイワメジャー&スカーレット兄妹同日勝利
- ダンスインザムードの同一馬対戦7連敗
- ユタカのマイルCS18戦全敗
- 柴山の水車ムチ
- グラっ仔4着
- G1の掲示板を関東馬が占めるのはいつ以来だか?
- アグネスラズベリ15着
抜群のスタートを決めた時点でほとんどメジャーの勝ちは決まったかな。逃げたステキシンスケクンの800m通過が46秒は今の京都では平均ペース、メジャーにしてみれば持ったままでピッタリマークできる流れ。直線に向いて外からダンスインザムードがいい脚で突っ込んできたけど、ほんとはユタカは並ぶ間もなく交わすつもりだったんじゃないかな。結局馬体を併せる形になったことでメジャーが再点火。並ばれて抜かせないのは本当に強い。レースの上がりが35秒2で番手のメジャーが35秒1。最速は4角8番手のダンスインザムードの34秒5で続いて1枠が災いしたコートマスターピースと最後方から追い込んだハットトリック。後ろの馬が全滅も無理ない感じの流れと馬場。走破時計1分32秒7。翼ちゃんのレギュラー熱望。
[2006-11-17] アジっ仔も続けー♪
フルゲート18頭中重賞勝ち馬14頭、うちG1ホースが6頭とけっこうメンバーが揃いました。一番人気はダイワメジャーでしょうか。ノド鳴りを克服し本格化した今なら軸の信頼度はかなり高そう。京都コースもこの馬には合ってますね。そのメジャーに対し6戦全敗のダンスインザムードは年内引退が決まっているだけに、ここで雪辱を果たせるかどうかユタカの手綱裁きに注目です(*)。外国馬コートマスターピースは馬自身より鞍上のデットーリが怖い怖い。あとは上り調子の3歳馬2頭、キンシャサノキセキ&スーパーホーネットあたりでしょうか。
個人的にはエアジハード産駒、アグネスラズベリを応援しようと思います。重賞初挑戦がG1となった春のヴィクトリアカップで5着に健闘していますが、若干距離が長い気がします。また今の京都は持ち時計のない馬にとっては苦しいかもしれません。何より鞍上の本田が先週の降着を引きずって消極的な騎乗にならなければよいのですが。95世代産駒はマイネルスケルツィもいるのですが、グラスワンダーにはまだまだチャンスがありそうなので今回はアジっ仔にがんばってもらいましょうか。
なお、ソングオブウインドが正式に香港ヴァーズに選出されました。現地観戦は無理なので、おとなしく中山のステイヤーズステークスを見に行きますよ。
[2006-11-13] メルボルンにたなびく日の丸
まずはおめでとう、デルタブルース♪ ちょっと楽観的かもしれませんけど、ある種リセットされた感のあった海外遠征熱がこれでまた再燃するのではないでしょうか?
ステイヤークラスでは間違いなく日本は世界トップレベルなんです。だから春は天皇賞、秋はメルボルンカップを頂点としたステイヤーのチャンピオンシップを開催するようJRAは働きかけるべきだって以前から話してるんですけどね。そのデルタブルース、香港ヴァースに選出されたもののこれを回避して有馬に向かうらしく、2着のポップロックが香港参戦表明していることで繰り上がり待ちのソングオブウインドとしては困ったところ。
メルボルンCを勝ったデルタブルース(牡5、栗東・角居)は、条件付きで有馬記念(G1、芝2500メートル、12月24日=中山)に出走することになった。角居勝彦師(42)がオーナーサイドと協議し、11日に明らかにした。当初視野に入れていた12月10日の香港ヴァーズ(G1、芝2400メートル、シャティン)は、JRAの内規で国内に出走する馬以外は競馬場での着地検疫が受けられないため、断念した。
ポカーン、という感じ。検疫の重要性は承知していますが、こういう部分での制約が世界に通用する強い馬作りの最後の障壁なのかもしれません。何にせよポップロックも同じことが言えるわけですからこの2頭の香港はない=事実上ソングオブウインドの繰り上がりはほぼ確定、ということかな?
エリザベス女王杯はメジロマックイーン以来のG1での1位入線の降着という後味の悪い結果になってしまいましたが、カワカミプリンセスはこれで事実上6戦全勝と脱帽です。秋2戦しかしてませんから有馬参戦の可能性もあるのでしょうか。繰り上がり1着になったフサイチパンドラはJCに向かうようですが、フルゲート12頭で外国馬の参戦はたった2頭と恐れていた事態になってしまいました。ただ2頭のうち1頭がウィジャボードというのがせめてもの救いですが・・・。ウィジャボードにはボルジアの匂いを感じるので、たぶん彼女を軸に買うことになると思います。まあ、少頭数とはいえ日本馬はかなり粒ぞろいです。
馬名 | 性齢 | 備考 |
ウィジャボード | 牝5 | 英愛オークス、BC2回などG1 7勝 |
---|---|---|
ハーツクライ | 牡5 | 有馬記念、ドバイシーマクラシック |
コスモバルク | 牡5 | シンガポール国際 |
ディープインパクト | 牡4 | 三冠馬、天皇賞春、宝塚記念 |
メイショウサムソン | 牡3 | 二冠馬 |
フサイチパンドラ | 牝3 | エリザベス女王杯 |
ドリームパスポート | 牡3 | 三冠2着3着2着、複勝率100% |
ディアデラノビア | 牝4 | 5戦連続3着 |
スイフトカレント | 牡5 | サマーシリーズチャンピオン、天皇賞秋2着 |
G1勝利合計18は凄いですね。障害帰りのユキノサンロイヤルが浮きまくってますよ。
JCダートは海外からの参戦がないものの登録19頭とフルゲート割れはありませんでした。エルっ仔は2頭出しがほぼ確定。カネヒキリとアジュディミツオーを欠いている今が絶好のチャンスに、マトモに走ったら突き抜けてもおかしくないエルっ仔の星ヴァーミリアンに、4連勝中で府中の2100m2戦2勝のアロンダイトと最強の布陣で挑みます。こちらの馬券は当然ワンツーの馬連で勝負。ところでなんでフサイチパンドラはこっちにまで登録してるのだろう。さすが関口オーナー、らしいよ(笑)。
・・・改めてエリザベス女王杯の入線順位を見ると、3歳-3歳-5歳-4歳-3歳-3歳-3歳・・・3歳最下位は前半1000mを57秒4と気違いじみたペースでブッ飛ばした挙句しまいバテバテになったシェルズレイだけど、2頭に先着してる。もう疑う余地はなさそう、この世代は強い。
[2006-11-05]
ソングオブウインドは“選出されれば”香港に向かう可能性が高く、選出されなくても短期放牧中のためJCへの出走はほぼないとみてよさそうです。そのかわりといってはなんですが、JCダートはアロンダイトが現時点でギリギリ出走順16番目の見込み。ヴァーミリアンとの2頭出しの可能性が出てきました。もう金曜から徹夜は決定みたいです。
11/23(木)、JCとJCダートの公開調教が行われます。
JRA東京競馬場では、第26回ジャパンカップ競走(11月26日(日) 東京競馬場 芝2400m 15:20発走予定)・第7回ジャパンカップダート競走(11月25日(土) 東京競馬場 ダート2100m 15:20発走予定)を目前にした11月23日(祝・木)、「ジャパンカップ&ジャパンカップダート 公開調教」を実施いたします。
これも行ってみようと思います。当日だと最速で6時22分に府中競馬正門前に着きますが、けっこう並ぶものなんでしょうか。
[2006-11-04]
先日のコーフィールドカップを制したトウキートがJC参戦を承諾したそうです。父キングマンボ。豪州からの参戦は輸送が大変でしょうけど、狙ってみる価値はあるかもしれません。
[2006-11-03]
今週の主な出走馬はイースター、シルクタイガー、トウカイトリック。イースターとタイガーは中1週です。特にイースターは続けて中1週なのでちょっと心配ですが、因縁のロジックとの顔合わせでもあり楽しみでもあります。土曜は予定が入っているので結果しかわかりませんが、日曜はお昼くらいに府中に行く予定です。
[2006-11-01]
ソングオブウインドが活躍したおかげでエルコンドルパサーのステイヤー資質がクローズアップされつつありますが、目黒記念7着のあと休養に入っていた元祖スタミナ大王トウカイトリックが今週末の府中はアルゼンチン共和国杯で復帰します。これは見に行きますよ。
今週はカネヒキリとアジュディミツオーのいないJBCも開催されますが、ヴァーミリアンもいないので、これは見に行きません。
海の向こうでは本家ブリーダーズカップ。特にクラシックは面白いメンバーですね。3歳では抜けた存在のベルナルディーニと今季7連勝と絶好調のラヴァマン。欧州勢ではJRAお買い上げのデビッドジュニアはダート経験ありですが、ジョージワシントンはどうなんでしょう。あとはウィジャボードの連覇なるかですとか、ハリケーンランの落日っぷりがどこまで父をトレースするのかですとか。あまり注目されてなさそうなところではマイルにサンデーサイレンス産駒のサイレントネームですとか。興味深いのですが、これは見に行けません。
脚注
- 武豊とマイルチャンピオンシップ
- 競馬界の七不思議のひとつ。バンブーメモリーやファインモーションをはじめ、それなりに有力馬に騎乗しているにも関わらず武豊はマイルチャンピオンシップに勝てずにいる。今回もラジオNIKKEIのインタビューで
「良い馬に乗りながら、まだマイルCSを勝ててはいないのですが、今回はマイルで活躍馬を数多く送り出している先生の馬ですから、楽しみにしています(笑)。今回は強い牡馬が出てきているし、何度も負けている馬も出てきています。なんとか工夫して乗りたいですね」
とコメントしているように、本人も相当意識して乗ってくるのは間違いない。